vイク屋の本音
第9話 中古車販売店の暴露話・・・2

はじめに諸経費についてバラしましょう!

バイクを購入する際には車輌代以外に諸経費が掛かります。
一般的に諸経費とは?

1. 登録料
2. 納車整備料
3. 重量税
4. 自賠責保険料
5. 車検取得料
6. 配達料 等

<登録料>
原付(50〜125cc)市町村役場の納税課へ出向きナンバープレートを取得します。
軽二輪(126〜250cc)軽自動車協会へ出向きナンバープレートを取得します。
自動二輪(251cc〜)陸運局へ出向きナンバープレートを取得します。
原付は簡単ですので素人でも簡単にナンバーを取得できますがそれ以外は複数の用紙に必要事項を記入したり
ナンバープレートを購入したり場合によっては長〜い時間を要する事もあります。

実質諸費用=原付¥0 軽二輪¥700 自動二輪¥1.000  登録料=登録代行手数料

です。

・・・当店の場合・・・
原 付 ¥3.000
軽二輪 ¥10.000 
自二輪 ¥10.000 

* 市外・県外等の登録は除かせていただきます。(もっと掛かります)


<納車整備料>
車の状態により整備に要する時間と金額が変わります。ここでは中古車についてお話しますが基本的に排気量に関係なくOIL交換・プラグ交換・不良品の交換・各部点検、調整が内訳であり、保証付き車輌の場合、その保険料でもあります。

納車整備料=未整備状態の車を安全にご使用頂く為の費用

・・・当店の場合・・・
* 基本的に展示車は納車日が不定である為、バッテリー・OIL・タイヤ等の自然劣化パーツを納車直前まで交換いたしません。
* 納車整備なし(現状)をご希望の場合は一切の保証をお断りいたします。

50cc¥7.000
125ccまで¥10.000(50ccと同形状の車輌は除く)
250ccまで¥20.000
400ccまで¥25.000
750ccまで¥30.000
750cc以上¥40.000

* 排気量に関係なく特殊車輌は除かせていただきます。(側車・レーサー等)


皆さんが気になるのはこの整備料と登録代でしょうか?お店によりまちまちであり価格規定は存在いたしません・・・ここが落とし穴であります。中には無料の所もありますし恐ろしい程、高額な所もあります。砕いて言えば元々車輌価格に含んでいるか否かの違いでありお客様が支払うトータル金額がどうであるかが問題です。車輌金額が安くて跳び付いたが、あれれ“こんな金額になるの?なんて話は良く聞きます。展示車のプライスはあくまでも車輌代のみとお考え下さい。乗れるまでにどれくらいに成るかが乗り出し価格でありこれがお客様の支払額でもあります。

例えば同程度の同車種がA店とB店にあったと仮定します。A店の車輌表示プライスは¥398.000、B店は¥375.000、その差¥23.000、この時点ではB店の方が安いといえます。しかし、乗り出しまでの諸経費がA店は¥35.000、B店が60.000であれば総額はA店が¥433.000でありB店が¥435.000で総額は表示プライスとは逆にA店の方が安いという結果になるのです。
(車検車の場合は車検の残で計算が難しいのですが1ヶ月あたり¥2.500程で算出します。)


重量税・自賠責(強制保険)は国に収める物ですから値引きの余地は御座いません。
(本当は自賠責保険料のうち¥1.600が販売店の手数料です・・・これ位はくださいな!)

車検取得料とは?これは251cc以上の車で車検を受けて納車する物に掛かります。車検残が有る場合は名義変更を書類だけで行えますが車検を受ける場合は車輌を陸運局へ持ち込んだりしなくてはなりません。要はその手間賃ということです。

配達費用は文字通りお買い上げ頂いた車輌をご自宅まで持って来てくれといった場合に発生いたします。商談時に『配達が無料なら買う』と言ってみて下さい。おそらく9割の可能性で無料になる筈です!?(ホントかよ?おい!)
お店により私も知らないその他、独自の諸経費?が在るのかも知れません・・・

諸経費は税金等の類とパーツ原価を除けば店側の手間賃・作業代・保証代、平たく言えば粗利益という事です。
先にも記した通り登録も整備代も無料なんて所がありますが車検取得料と配達料は掛かりますなんてお店があったりその代わり保証無しであったりします。

購入する車輌・車種にもよりますが普通に乗れる状態にするのに果たして幾ら掛かりそうか見当が付かないのであれば現状での購入は墓穴を掘る事が多い様です。

当店に付きましては委託車輌以外の現状販売はほとんど御座いませんがその類の車輌は部品取り車として扱います。勿論フレームも部品の一部ですから書類も付いております。


それでは話題を盗難車輌に変えましょう。
販売店の中には書類のない物まで販売するところが有りますがそんな車輌は絶対にやめておいた方が身の為です。残念な事に出何処の明白でない車輌が多いからであります。もし仮に購入した車が盗難車であったなら発見された状態のまま無条件でもとの所有者へ返納する事が義務であります。既に時間とお金を掛けレストアを完了してもです。レストアが終り、いざ登録に出向いたら盗難車が判明なんて話は結構御座います。実際に盗まれた時より数段に程度が良くなって帰ってきた、なんて可笑しな話もあるのです。販売した方も多分、知らずに販売したのだろうと思いますが・・・(知ってれば犯罪ですから)その時点でお客様を完璧に一人失ったといえます。バイクの盗難数も一向に減る気配を見せておりませんのでこの様な事態にならぬ様、売り手も買い手も気を付けなくては成りません。

はっきり申し上げて日本に限らず世界中に盗難車と知ってか知らずかは存じませんが、欲しがる方々が居るので日本はバイクの盗難被害が多いのだと思います。国内であれば書類の必要な車は部品のばら売り、国外なら一台丸ごとバラバラにして送る事を仕事にしている奴らも居るそうです。部品になってしまえば判りませんし部品ならインターネット等で捌き易いのです。確かにパーツの大半は品番はあってもシリアルNOはないですね!(なんで??)
数字に全てを管理されるのもぞっとしますがシリアル化が盗難の妨げになればと感じます。

皆さんもご自分の愛車に装着した高額パーツにはくれぐれもご用心頂きたく思います。

最近の盗難防止装置は大音量のブザーで警告する物がありますがこれは効果絶大?の様に感じます。ただ、嵐の時にやられた!なんて話もありますので過度な安心は禁物です。盗難された例に日中堂々と軽トラでいかにもバイク屋の様な装い(ツナギ)でメインキーをハンマーで壊し持ち去ったなんて話もあります。同じアパートの住人が目撃しているのですが持ち主がバイク屋に依頼しての作業と思い不審には感じなかったとか、しかも近くには交番もあったとか・・・恐るべし!また、絶対に乗用車が在ればすり抜け出来ないような場所から持ち去ったとか・・・クレーン車かユニック車での計画的盗難。車体カバーをした愛機がいつの間にやらダンボールをまとった二段重ねのチャリンコに変身とか・・・奇想天外な事件が多発しております。

バイクの盗難事件は実に半数近くが組織ぐるみでありバイク業界の者までいると言う現実は大変遺憾であり許し難い事であります。(全部捕まってしまえ、お前らは業界の屑だ!)


盗難車の行く末は様々ですが発見された場合は悲惨なものです。フレームNOが消されたり、原型を止めてなかったり、フレームのみなんて場合も御座います。フレームNOが消されればその車は再登録とか車検を受ける事が出来ません、仮にフレームを新品に換えたにしても書面(車検証)に残ってしまい価値は低落してしまいます。フレームだけ出て来た場合は皆様の想像通りであります。バイクは部品だけで一台の完成品を作ると金銭的には新車時の3台分程になります。フレームの残骸だけになったバイクのその他のパーツは一体何処に行ったのでしょうやはり、パーツとして再利用されている可能性が大です。事故車でも何でも買取します・・・なんて広告は珍しくも何ともないですが一体、事故車をどうすると思われますか?ちなみに当店は広告にも『事故車の買取り、販売はしておりません』と謳っております。普通は先にも記した通り『事故車でも何でも買います』なのです。


事故車の度合いによりますがその車から利益を生み出す為であります。再生したり部品としたり、部品にする位でしたら可愛いものですがこんなにフレームが曲がってるのに再生かよ!?なんて場合も車種により有るようです。その事故車が人気車で利益が算出できる状態であればこんな事が起きる訳です。お店自体にフレーム再生マシーンなる物が完備されてたり・・・完璧に直るのであれば何の問題も生じませんが厳密に言えば金属に熱を加えて成型すれば分子配列が乱れて本来の強度とか吸収作用が低下する物なのです。

さてフレームは元通りになった、次は外装・・・新品だと高価なので中古パーツをとなる訳です。中古パーツの需要は何も一般ユーザーだけではないのです!実際、私共もインターネットで中古の外装等を調達する事が御座います。勿論、フレームの次は・・・と言った工程ではありませんが。

私共ですらもしかしたら盗難車から外したパーツを知らずにではありますが購入してる可能性が御座います。流通の発達とインターネットの普及によりこんな事態を招いたとしたら本末転倒であります。確かにインターネットなら盗難パーツでも安全に捌けますなぁ・・・

話は行ったり来たりしておりますが事故車の再生についてもう少しお伝えしましょう。
よく考えれば解るのですが人気のない車輌や低額車輌に事故車はほとんど存在しません。再生する価値がないからであります。例えば中古市場が20万くらいの物に再生費として十数万を掛ける馬鹿は居ないという事です。また新車で35万で買えるのに再生費に20万掛かるならその車は売り物に成らなくなる訳です。ほとんどの場合かなりの利幅が生じるから事故車を起こすのです。(業界では再生を起こすと表現します)

お客様の中には販売価格を見てこれは安いから事故車かな?なんて思う方がいるかもしれませんが事故暦は価格に反映されないとご認識頂くのが正解です。不安に思った際は確認する事をお勧めいたします。『この車は事故暦が在りますか?』と・・・その答えが『判りません』の類であるなら購入を断念したほうが宜しいと思います。事故車と分っていればこんな表現をしてしまうと言う事です・・・人間誰しも多少の良心を持ち合わせております。事故暦無しと言う断言は発覚した際の無条件返品の確約にもなります。(法的に)

私共の場合、事故粗悪車の扱いはしておりませんがその様に聞かれた場合、フレームの歪む様な大きな転倒とか事故はないと答えます。その車を新車時から監視していた訳では御座いませんので全てを把握する事は不可能でありますが仕入れの際と展示する前には必ず厳しいチェックをしております。

事故車と言えど、プロからみても判断が付かない物もあります。直す方もプロですから。どう見ても新車同様の極上車ですが実は『二個一』車輌でフレームの真ん中を溶接で?いであったとかノーマルなのにホイールベースが50mm短い等、様々な物があるのです。近年は新車よりも中古車に人気が集中してますので粗悪な事故再生車が氾濫しております。

先に記した人気のない車にさえ経費を最小限に抑え再生を試みる販売店も存在します。走行に支障のない状態であるならいざ知らず、まともに走れない物まで販売してしまうのですから同業者として恥ずかしい限りです。この状態で売ってたの?とか、これで納車されたばかり?なんて事は日常茶飯事であり、金額的にも驚く事が多いです。そんなに高値だったの?!バッカだね〜!と。

中古車を探す際はその車の相場を知らなくては話になりません。雑誌相場はほとんどが東京近郊の安値相場ですから相場の平均にプラス5万円位の予算を立てないと、ろくな車は見つからないと思います・・・仙台ですからもっと高いかも知れませんが。

お近くのバイク屋の店頭プライスでご確認下さい・・・ちなみに当店のプライスは、仙台圏で参考にならないと思います・・・当店の看板は〔他店と値段を比べて下さい〕です。普通に何処ででも買える車輌は特に!と付け加えておきましょう。(自信満々!?)

話がまた脱線しましたが、どうしようもないバイクが次から次に再生される要因はやはり現在の不況にあるのでしょうか? 景気が良ければそんな物、直してる暇もないしお客さんも見向きもしないだろうし、バブルの頃は中古車自体が少なかったし事故車なんて廃棄処分決定!だった気がします。(一部は東南アジアへ流れましたが・・・)

ここ20年程、日本の中古車は海外に流れたり、逆に戻ってきたりと慌ただしい動きを見せております。最近は盗難による輸出規制とか排ガスによる輸入規制が敷かれ縮小しましたが皆さんの身近にもある、逆輸入の中古車について驚くべき実態をお教えしましょう。

例えば日本では絶大なる人気を誇るZ1とかZ1000MK-II等の仕入れ金額が幾らくらいか

最近は現地の輸出業者が日本マーケット用に商品化してますので随分と高くなりましたが、以前は日本円で換算するとZ-1が5万〜15万、MK-IIが10万〜20万、Z1000Rでも20万〜30万程なのです。日本相場を考えるとビックリするような金額でしょう?!確かにそのまま商品になる状態でない物が多いのですが、どうしようもない物はタダ同然なのです。船便でコンテナごと送りますので出荷国によりますが通関手数料を含め1台当り¥5万〜10万程度の経費が発生します。それでも日本の販売価格を考えると美味しい商売なのです。

私も以前、オーストラリアから日本へ向け数多くの中古車を輸出した事が御座います。
(シドニーのチャイナタウンとかキングスクロスが懐かしいです)

余談ですがその当時、自分用に仕入れたZ1000MK-IIを現在は当店のお客様が大事に乗っております。(壊すなよ!)

諸外国のほとんどが日本とは旧車に対する価値観が違いますのでこんな商売が成り立つ訳です。ですから現在の日本には里帰りを果たしたバイクが数多くあるのです。その大半がKAWASAKI車と言うのもマッド・マックスが原因でしょうか?!それから日本で人気のナックル・パン・ショベルといった古いハーレーも同様であります。既に諸外国には日本に里帰り出来るバイクが無くなりつつありますがハーレーはまだまだ有りそうに思います。(興味が無いのでよく知りませんが・・・)

ですが店頭に並んだZ-1などの仕入れ値が安いとは限りませんので悪しからずご理解下さい。
その車を販売店がどんな経路で仕入れてるかは判りませんし、あくまでも諸外国から日本へ到着した時点での話です。直接、海外から輸入する販売店は極少数であり大体は輸入業者が注文を受け持ち込んでおります。云わば輸入した業者が直にお客様に販売したのならかなりの利益が出るだろうという事であります。


輸入業者→オークション→販売店→お客様(最近多いパターン)
輸入業者→販売店→お客様(一番多いパターン)
輸入業者(販売店)→お客様(販売店としては理想的なパターン)

上記が一般的な逆輸入中古車の経路で在ります。
どの経路であってもお客様の購入価格に大差は生じませんけど・・・

日本のバイク乗りが夢とするバイクが諸外国では実に廃棄処分寸前のスクラップで在ると言う事実をお忘れなく。日本は不思議な国ですね?と昔、現地採用のオージー(オーストラリア人)に言われた事があります(笑)